【4月の法話】 花 ま つ り 4月30日
常真寺 住職 【緑蔭禅の集い 主幹】 皆川 廣義
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花まつりは、仏教を開かれましたお釈迦さまの誕生を祝うおまつりです。
お釈迦さまは、約2500年前の4月8日にインドのルンビニーで、釈迦国王スッドーダナを父とし、母マーヤのもとに生まれました。
私は、40年前、最初のインド仏蹟巡礼でルンビニーにおまいりしました。オンボロバスで大変難儀してルンビニーにやっとの思いで到着し、そこでお釈迦さまの末裔だというネパール人の仏蹟巡礼の人々と逢いました。
そのネパール人達は、私たち日本人と同じような顔かたちをした、昔の久我の方々と同じような人々で、私たちと同じモンゴロイドでした。
彼等は、「自分たちはお釈迦さまの子孫で、仏教徒であり、カトマンズ盆地のパタンというところで農業をしており、米をつくって生計をたてている」と語っていました。
私は、このネパール人の仏蹟巡礼の人々に逢い、深い因縁を感じさせていただきました。
たぶん、今から数千年前に、モンゴル高原より南下して、中国の長江流域で、米をつくることを発見したモンゴロイドの人々が、東に移動して私たち日本人の先祖となり、西に移動した人々が釈迦国の人々だったのだと思いました。このことは、最近の仏教研究者によっても証明されています。
つまり、数千年さかのぼると、お釈迦さまと私たちの先祖は、同じモンゴロイドであったということです。私たちの生命のなかに、お釈迦さまと同じ生命が流れ生きているということです。
このことを私は、ルンビニーでネパールの仏蹟巡礼の人々と逢ったときに、しみじみと感じさせていただきました。
私たち日本の仏教徒は、同じ生命を共有したお釈迦さまの教えにより、幸いにも子孫繁栄して現在にいたっているのです。
お釈迦さまと私たちは、人種的には、モンゴロイドとして米作文化を共有し、同じ仏教という宗教を共有した深い因縁をもっているのです。
このような深い因縁をもったお釈迦さまが生まれた日が、4月8日でそれを祝うおまつりが花まつりです。寺では、4月5日より花御堂をつくり、4月25日まで皆さんにおまいりしていただいています。また、日曜礼拝と一泊参禅会でも、釈尊御誕生会法要を厳修しています。
ただ、昔のように花御堂へのおまいりの方が多くないのは残念です。来年はもっと多くの檀信徒の方におまいりいただき、釈尊誕生仏に甘茶をかけていただければと思います。寺でも、キリスト教のイエスの誕生日であるクリスマスのように、にぎやかなおまつりにしたいと努力していきます。
特に、子どもをさずかった方々は、その子の身心の健康成長を、お釈迦さまに祈念していただければと思います。
寺では、今年のインド仏蹟巡礼の折に、金剛製の釈迦誕生仏をルンビニーで求めて、開眼供養したものを花御堂にかざっています。 |
(駒澤大学名誉教授)
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