喫茶去(平成29年

Ryokuyin Zen Sangha

法話&Photo Gallery 【喫茶
去】
喫茶去とは?

12月の法話 「菩提樹下(ぼだいじゅげ)成道と伝道                                                      12月1日 常真寺  住職 皆川 廣義
 お釈迦さまは、二十九歳のとき、「自分は、なんのために生まれ、生き、死にたくないのにみずから死ぬのか」という迷いから正しい人生の目的を悟り、また、「どうしたら死の恐怖を乗り越えて、安らかに生きて行くことができるのか」という二つの課題をもたれ、この課題を解決するために、皇太子として国王になる道を捨てて、きびしい修行をする求道者になられました。

 はじめ、禅定者について、聞法と坐禅修行をされ、迷いや苦悩は、自分の心にある無明というにごりと煩悩という欲望にあると悟り、この迷いと苦悩の原因を捨てるため、迷いの原因を捨てる菩提行と苦の原因を捨てる涅槃行の実践を、ウルヴェーラの苦行道場で実践し、苦楽の中道の悟りを得た後、十二月八日の朝に、ブッダガヤの菩提樹下の大いなる悟りにより、この二つの課題を解決し、悟りと安心を得る道を発見されました。このお釈迦さまの求道の完成を「菩提樹下の成道」といいます。

 自分の死の迷いと苦悩から解脱への道を発見したお釈迦さまは、次に、この道をすべての人々に伝えて、人々の氏の迷いと苦悩を救済せねばならないと決意されました。

 お釈迦さまは、文字通り、すべての人々に仏教の道を伝えるためには、自分一人では不可能であると自覚し、はじめに、共に伝道をする若き伝道者(僧伽)を数千人養成されました。この数千人伝道者たちによって、数年で、全インドの人々への仏教の伝道をされました。

 次に、当時、交易でインドに来ている外国人へ伝道し、帰国後、仏教を伝道していただくことにしました。つまり、海外伝道を展開されたのです。

 その次には、自分たち伝道者が亡くなった後の人々にどのように仏教を伝道して、人々の死の迷いと苦悩を救済していくかを考え、四十五年間の伝道の後半は、このことの実現のため、諸々の方策をたて、実践し、仏教をつくりだしました。つまり、お釈迦さまは、私たち後世の人々のことを考えて八十歳で亡くなるまで、沙門として最下端のきびしい生活をしながら、無報酬で、四十五年間の伝道をされたことにより、私たちの仏教が今あるのです。

 お釈迦さまは、自分の死の迷いと苦悩の解脱のため宗教者になり、その問題解決後は、文字通り、すべての人々を救うため、数千人の弟子たちと最下端のきびしい生活をしながら私たち全人類のため四十五年の伝道をされたのです。このようなお釈迦さまの伝道によって現代の全世界の仏教があることを、私たちは忘れてはなりません。

 お釈迦さまが、菩提樹下の大いなる悟りによって自覚された、私たちの「三世十方の生命」の真実のありようと、この生命が語る私たちの人生の目的と生死の苦悩からの解脱の道たる仏教を、正しく学びとり、自分の人生の目的と生死の苦悩からの解脱を得て、悟りと安心を得なければ、私たちは、お釈迦さまと数千人の弟子たちの四十五年の伝道の努力にむくいられません。

 仏教者の人生の目的は、生物としての生命を久遠に伝承することと、仏法の伝道を通して自分の人生を豊かに生き、子孫が、生命の伝承と仏法の伝道を通して、安心と生きがいのある人生を創造していただくことにあります。         (駒澤大学名誉教授)

 

 


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